
組織サイロ化を防ぐには?部署間コミュニケーションの可視化から始める組織改善
組織サイロ化とは、部署やチームごとに情報やノウハウが閉じ、部門間の連携が十分に取れなくなる状態を指します。近年は組織規模の拡大やリモートワークなど働き方の変化により、組織サイロ化が起こりやすくなっています。生産性や意思決定にも影響を及ぼすため、早期に対策を講じることが重要です。
本記事では、組織サイロ化が起こる原因や企業に与える影響、解消のポイントを解説します。あわせて、組織内のコミュニケーションを可視化して現状を把握し、組織サイロ化の解消に活かす方法についてもご紹介します。
【この記事の要点】
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目次[非表示]
組織サイロ化が起こる主な原因
組織サイロ化は、組織構造やコミュニケーションのあり方など、複数の要因が重なって生じやすくなります。まずは、その主な原因をご紹介します。
部署ごとの目標や評価指標が異なる
部署ごとにKPIや役割、評価指標が異なることで、自部署の目標達成を優先する意識が強くなりやすくなります。部署単位で成果を追求すること自体は重要ですが、部門間で目標が共有されていないと、他部署との連携よりも自部署の業務を優先する状況につながりかねません。
その結果、部署ごとに異なる判断基準で業務を進めることになり、部門間で意見や方針の食い違いが生じやすくなります。こうした認識のずれが積み重なると、組織全体での円滑な業務遂行が難しくなる可能性があります。
コミュニケーションの機会が不足している
リモートワークや拠点の分散、組織の拡大などにより、部署を超えたコミュニケーションが減少することも原因の一つです。特に、業務上の直接的な関わりが少ない部署同士では、日常的に顔を合わせたり、気軽に相談したりする機会が限られやすくなります。
部署間の接点が少ない状態が続くと、お互いの業務内容や課題を理解する機会も減ってしまいます。その結果、必要な情報を共有するきっかけが生まれにくくなり、組織内の分断が進みやすくなるでしょう。
情報共有の仕組みが整っていない
情報が個人や部署内に留まりやすく、他部署が必要な情報へアクセスしにくい環境も、組織サイロ化を引き起こす要因となります。例えば、部署ごとに異なるツールを使用していたり、情報の共有方法が担当者ごとに異なったりすると、必要な情報を探すこと自体に手間がかかります。
また、情報共有のルールが明確でなければ、「誰が・どの情報を・どこまで共有するのか」が曖昧になり、結果として情報が部署内に閉じてしまうこともあります。情報を組織全体で共有・活用できる仕組みが整っていないことが、サイロ化を助長すると考えられます。
組織サイロ化が企業に与える影響
組織サイロ化は、業務効率や意思決定、リスク管理などさまざまな面に影響を及ぼす可能性があります。ここでは、主な影響をご紹介します。
情報共有が遅れ、意思決定に時間がかかる
部署間で必要な情報をスムーズに共有できないと、担当部署への問い合わせや資料の確認などに時間がかかり、意思決定が遅れる可能性があります。特に迅速な判断が求められる場面では、対応の遅れが機会損失につながることも考えられます。
部門間で認識のずれや重複業務が発生する
部署ごとに異なる情報をもとに業務を進めていると、部門間で認識のずれが生じ、作業の手戻りにつながる可能性があります。また、複数の部署が同じような業務を行うなど、重複業務が発生するケースも考えられます。
課題が表面化しにくくなり、トラブルにつながる可能性がある
部署間で情報や意見が十分に共有されていないと、現場の課題やリスクが組織全体から見えにくくなります。問題の発見や対応が遅れ、顧客対応の問題やコンプライアンス違反などのトラブルにつながる可能性もあるため、組織全体で課題を共有できる環境づくりが重要です。
組織サイロ化を解消するためのポイント
組織サイロ化を解消するためには、コミュニケーションや目標設定の仕組みを見直すことが重要です。ここでは、解消に向けた主なポイントをご紹介します。
部門横断でコミュニケーションする機会をつくる
定例ミーティングや社内イベント、プロジェクトなど、部署を超えて交流する機会を設けることが有用です。普段関わる機会の少ない部署同士が情報や意見を交換できれば、お互いの業務内容や課題への理解も深まりやすくなります。
また、部門横断の接点を継続的につくることで、必要な情報を共有しやすい関係性の構築にもつながるでしょう。部署間の交流を一時的な取り組みで終わらせず、日常的にコミュニケーションを取れる環境を整えることが大切です。
共通の目標や評価指標を設定する
部署単位の目標だけでなく、組織全体で目指す方向性や成果指標を共有することも重要です。自部署の成果だけを優先すると、他部署との連携よりも部門内の業務を優先する意識が強くなる可能性があります。
組織全体で共通の目標を設定し、各部署の役割を明確にすることで部門を越えて協力する意識を持ちやすくなります。必要に応じて、複数部署で取り組む目標を評価に取り入れることも連携を促す方法の一つです。
コミュニケーションの現状を把握する
組織サイロ化は問題が表面化しにくいため、まず現在のコミュニケーション状況を把握することが改善の第一歩となります。「誰と誰がコミュニケーションを取っているのか」「部署間のつながりが十分にあるか」などを確認し、組織内の情報共有にどのような特徴があるのかを整理しましょう。
特に、特定の部署やメンバーに情報共有が集中していたり、部署間の接点が少なかったりする場合は注意が必要です。こうしたコミュニケーションの偏りや不足を可視化することで、自社の状況に合った改善策を検討しやすくなります。
また、上述の施策をより効果的に進めるためにも、現状について組織内で共通認識を持つことが欠かせません。現状を把握せずに施策を進めるのではなく、どこに課題があるのかを明確にしたうえで、改善につなげていくことが重要です。
Baoble(バオブル)でコミュニケーションを可視化し、組織サイロ化の解消へ
「Baoble(バオブル)」は、対面でのコミュニケーションを音声解析技術によって定量的に可視化するツールです。組織やチームにおけるコミュニケーションの状況を客観的に把握し、組織改善に向けた課題の発見や施策の検討に活用できます。
ここでは、Baobleの主な特長をご紹介します。
部署間コミュニケーションを可視化できる
対面コミュニケーションの実態を可視化し、部署間のつながりやコミュニケーション量を把握できます。例えば、「営業部門と開発部門のコミュニケーションが少ない」「特定の部署間で接点が限られている」など、部署間のコミュニケーションの偏りを確認することが可能です。
また、個人単位でコミュニケーションの状況を把握することで、十分なコミュニケーションを取れていないメンバーがいないかなども確認できます。こうした情報をもとに、組織内のコミュニケーションの偏りや不足を把握しやすくなります。
データに基づいて組織課題を把握できる
組織内のコミュニケーションについて、感覚や印象だけで判断するのではなく、取得したデータをもとに分析できます。これまで見えにくかった部署間のつながりやコミュニケーションの偏りを客観的に把握しやすくなる点が特徴です。
組織サイロ化は、当事者だけでは問題に気付きにくいケースもあります。データを活用して現状を把握することで、どこに課題があるのかを整理し、具体的な改善策を検討する際にも役立てられます。
組織改善施策の検討・効果検証につなげられる
コミュニケーションデータを活用することで、組織の現状に応じた改善施策を検討しやすくなります。例えば、部署間の接点が少ない場合には、部門横断のプロジェクトや交流機会を設けるなど、課題に合わせた施策を考えることが可能です。
さらに、施策を実施した後のコミュニケーション状況を確認し、取り組みによってどのような変化が生じたのかを検証することにも活用できます。現状把握から施策の実施、効果検証までデータを活用することで、組織改善のPDCAを継続的に回しやすくなるでしょう。
まとめ
この記事では、組織サイロ化が起こる原因や企業に与える影響、解消のポイントについて以下の内容を解説しました。
- 組織サイロ化とは、情報やノウハウが部署内に閉じ、部門間の連携が十分に取れなくなる状態を指す
- 主な原因として、部署ごとの目標や評価指標の違い、コミュニケーション機会の不足、情報共有の仕組みの未整備などが挙げられる
- 意思決定の遅れや重複業務の発生、課題の見過ごしによるトラブルなど、生産性や組織運営にさまざまな影響を及ぼす可能性がある
- 解消には、部門横断の交流機会づくりや共通目標の設定に加え、コミュニケーションの現状把握が重要になる
組織サイロ化は表面化しにくく、気づかないうちに生産性や意思決定に影響を及ぼしている場合があります。解消に向けては、まず現在のコミュニケーション状況を把握し、組織内で共通認識を持つことが第一歩になると考えられます。
コミュニケーションの可視化を通じて課題を客観的に捉えることで、自社に合った改善策を検討しやすくなります。組織サイロ化の解消を目指す際には、コミュニケーションの現状把握から始めてみてはいかがでしょうか。
『株式会社JTBビジネストラベルソリューションズ』では、対面コミュニケーションを可視化・分析できるツール「Baoble」を提供しています。コミュニケーションの量やつながりなどをデータで把握することで、組織内のコミュニケーション状況を客観的に捉え、部署間の連携や組織改善に向けた施策の検討に活用できます。
よくある質問(FAQ)
ここでは、組織サイロ化に関してよくある質問と回答をご紹介します。
組織サイロ化と部署間連携不足は同じ意味ですか?
部署間連携不足は、組織サイロ化によって生じる代表的な状態の一つですが、厳密には同じ意味ではありません。部署間連携不足は、部署同士の情報共有や協力が十分に行われていない状態を指します。
一方、組織サイロ化は情報やノウハウ、業務上の知識などが特定の部署やチーム内に閉じてしまい、組織全体で共有されにくくなっている状態を指します。その結果として、部署間の連携が不足したり、意思決定に時間がかかったりと、さまざまな問題につながる可能性があります。
そのため、部署間の連携不足を改善するだけでなく、情報やノウハウが組織全体で共有される仕組みを整えることが、組織サイロ化の解消に向けて重要です。
組織サイロ化は、どのような状態になったら「解消した」といえますか?
単に部署間のコミュニケーションが増えたからといって、組織サイロ化が解消したとは限りません。重要なのは、必要な情報が部署の壁を越えて共有され、それぞれの部署が全体最適を意識して意思決定できる状態になっていることです。例えば、他部署がどのような業務をしているのかを把握できる、必要な情報を必要な相手にスムーズに共有できる、といった状態が一つの目安になります。そのためにも、まずは現在のコミュニケーション状況を把握することから始めるとよいでしょう。
組織サイロ化は、一度解消すれば再発しませんか?
一度解消したからといって、再発しないとは限りません。組織の規模が拡大したり、部署や担当者が増えたりすると、再び部署ごとの情報や判断が分断される可能性があります。そのため、一時的にコミュニケーションを活性化するだけでなく、日常的に情報を共有できる仕組みや、部署をまたいで連携する習慣を定着させることが重要です。
組織サイロ化への対応は一度きりの施策として考えるのではなく、組織の変化に合わせて継続的にコミュニケーションや情報共有の状態を見直していくことがポイントになると考えられます。




