経費精算のシステム化で「ガバナンス強化」を実現した成功事例
近年、企業はコーポレートガバナンスの強化が求められていましたが、コロナ禍になり、働き方が大きく変化する中で、より一層の強化が求められています。そのような中で、経費関連の内部不正を防止するため、経費精算システムを導入したことで、ガバナンス強化を実現した事例があります。その事例と共に、ガバナンス強化のポイントをご紹介します。
▼経費精算における「不正・不備」の実態と不正リスク対策の3つのポイントを不正検知のプロが解説します。
求められる企業のコーポレートガバナンス強化
コーポレートガバナンスとは、企業の組織ぐるみによる不祥事を予防するために、社外の関係者が経営を監視する仕組みです。企業統治とも呼ばれます。
具体的には、企業不祥事や情報漏洩などの防止と長期的な企業価値向上を目的とするもので、企業の管理・運用の立場からすれば、特に透明性や情報セキュリティについての責任は重いといえます。
一年半以上続く新型コロナウイルス感染症の拡大により、テレワーク化が進んだことなどを受け、内部統制や情報セキュリティはより一層、強化が求められています。
経費精算業務のガバナンス強化の必要性
企業内にはさまざまな部署や部門に、ガバナンスを強化すべき部分があります。中でも経理部門における経費精算業務には、カラ出張や不正な経費利用申請などの内部不正が発生しやすいため、特にガバナンスを強化せねばならないところがあります。
コロナ禍でただでさえ混乱しがちな中、そうした不正を未然に防ぐためにも何らかの施策は重要になってきます。
そこで有効なのが、システム化です。
経費精算業務のシステム化は、DX化が推進される中、コロナ以前より進んでいましたが、同時に不正を防止する意識も重要視されています。例えば、ペーパーレス化(電子帳簿保存法)の活用。従来の紙によって管理されていた経費精算の申請・承認の情報が、経費精算システムにデータとして蓄積されることで、このデータを活用した不正申請防止や不正検知の強化につながります。
また、経費精算システムの中には、出張の飛行機や新幹線、宿・ホテルなどの手配を一括予約できる機能を持つものもあり、「勝手予約」を防止し、手配状況の見える化による出張者の意識改革につながることで、内部統制を促します。また予約データや利用実績データをそのまま出張申請書や精算書の作成時に反映させられる機能を持つものであれば、データの改ざんによる不正を防止します。
経費精算システムでガバナンス強化を実現した事例
実際、経費精算業務をシステム化したことで、ガバナンス強化につなげた学校法人の事例をご紹介します。
導入前の課題
学校法人ともあり、ガバナンス強化は徹底順守する必要があります。また、ガバナンスの高度化にも取り組んでいました。
しかし職員・教員が使用していた旅費精算システムは、チケット手配や出張申請と紐づいていなかったため、チケットは個人が立て替えを行い、学内の購買で個別に手配する流れでした。しかし、出張先の事故や遅延に関する情報の集約や、ガバナンス強化などに課題がありました。
導入後の結果
そこで、出張に関わるチケット手配から精算までが一括で可能であり、さらに手配システムから会計システムまで一気通貫で同じ情報が流れる経費精算・出張手配システムを導入しました。その結果、新システムでは出発から帰着までの経路や、利用した交通機関のデータが自動で精算伝票に紐づくため、カラ出張や私用を含む場合のけん制もかけられるようになりました。
この事例では、ガバナンス強化に喫緊の課題があったことから、出張手配が行える経費精算システム導入の有効性がよく分かります。
※導入事例:週2時間の精算内容チェックが1クリックで完結!ガバナンス強化も実現
まとめ
コーポレートガバナンスは、コロナ禍の混乱の最中、さらに強化していく必要があります。そうした中、システム導入による強化施策は有効です。特に出張・経費精算関連におけるガバナンス強化には、経費精算システムの導入に検討の余地があります。
「J’sNAVI NEO」は、JTBが開発した経費精算システム。経費、交通費や交際費などの経費精算はもちろん、出張時の割引チケット購入によるコスト削減と立替業務の削減による効率化も実現できます。
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