効果的な電子帳簿保存法の導入ステップ
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近年、スマートフォン等を利用した領収書の電子化が認められ、より運用しやすくなった電子帳簿保存法。導入する際には、ぜひ効果的に進めたいものです。導入効果を十二分に得るためにも、ポイントを押さえて導入していくことが重要になります。そこで今回は、効果的な電子帳簿保存法の導入ステップをご紹介します。
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電子帳簿保存法の対応状況や、対応後の経理業務にかかる時間の変化など、アンケート調査結果をご紹介します。
導入ステップ①課題の明確化
電子帳簿保存法を導入する目的は、企業によって異なると思われます。
一般的に、電子帳簿保存法導入のメリットとして、紙の保管コストの削減、業務効率化などが挙げられます。また、不正チェック・洗い出しが可能になる点も、国税関連書類を取り扱う経理業務におけるリスク回避となり、大きなメリットといえます。
このようなメリットを踏まえて、業務コストの削減、ガバナンス向上、生産性向上など、自社にとっての電子帳簿保存法を導入する目的をはっきりさせることが重要になります。
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導入ステップ②業務整理・業務フロー設計
目的が明確になったら、「どの書類をどのようなフローで運用していくか、さらに、導入後の効果」を明確にしていきましょう。手順を追って解説していきます。
1.電子化したい書類をピックアップ
電子化したい書類をピックアップしていきます。保管や業務効率など、課題のある書類を挙げていきましょう。
2.ピックアップした書類にまつわる課題を整理
電子化したい書類をすべてピックアップできたら、それぞれの課題を明確にしておきます。ここでしっかりと明確にしておくことで、課題解決の目標設定も明確になります。
3.現状の業務フローと導入後の業務フローを整理
次にそれぞれの書類について、業務フローを振り返り、どこに問題があるのか現状を調査します。そして導入後にどのような業務フローにするのか整理します。
4.導入後の効果を算出
電子帳簿保存法の導入で問題が解決した場合、どのような効果が改善できるのかも事前に算出しておきます。
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導入ステップ③システムの検討
次に、電子化を行うために使用するシステムを検討します。
電子帳簿保存法には、使用するシステムに関する要件が決められているため、対応したシステムを採用することが必須となっています。
また、どの書類がそのシステムで対応できるのかの範囲や、クラウドなのかオンプレミスなのかの利用形態、自社システムとの連携は可能か、スマートフォン対応はしているのか、導入・運用費用などについても確認しておく必要があります。
導入ステップ④税務署への申請
そして、電子帳簿保存法では、電子データ保存を行うためには、承認を受けようとする書類の保存を開始する日の3ヶ月前までに税務署へ申請して承認を得ておく必要があります。
つまり、運用を始めたい日より3ヶ月以上前から計画を立てて導入ステップの各項目を前もって実施しておく必要があるということです。
※2021年の電子帳簿保存法改正により、税務署長への事前承認制度が廃止されました。
よって2022年の施行より申請が不要となります。
経費精算システムや会計システムを導入し、要件を満たせばすぐに電子帳簿保存法を導入することができます。
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電子帳簿保存法によって認められている保存方法は3つ
電子保存をする場合は、帳簿書類によって「電磁的記録による保存」「マイクロフィルムによる保存」「スキャナ保存」のいずれかが適用されます。どの保存方法を選ぶべきか、併せて検討しておく必要があります。
まとめ
電子帳簿保存法を導入する際には、まず目的の明確化が重要になります。そして税務署への申請も踏まえた上で、期間に余裕を持って行う必要があります。
ご紹介してきたように、導入ステップの各項目をすべて行っていくと、導入だけでも大きく工数がかかる上に、導入後の運用構築も重要となってきます。導入から運用まで支援してくれる、信頼できるパートナーの力を借りることも一つの有効な打ち手といえます。
電子帳簿保存法の対応状況や、対応後の経理業務にかかる時間の変化など、アンケート調査結果をご紹介します。