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出張旅費規程の目的とメリットは?

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会社で定められている出張旅費規程。経理担当者の方の中には、出張旅費規程の取り決めが細かいと感じ、出張費を管理する側として遵守するのが大変と感じている方もいるかもしれません。しかし出張費の管理において、出張旅費規程は言わずもがなとても重要なことです。

そこで今回は会社の出張旅費規程の意義を見直すために、制定の目的とメリットを今一度確認しておきましょう。


目次[非表示]

  1. 1.出張旅費規程とは?
  2. 2.出張旅費規程制定の目的
  3. 3.出張旅費規程のメリット
    1. 3.1.出張者が出張手配をしやすい
    2. 3.2.旅費日当(出張手当)を支給することで役員や社員のモチベーション管理に役立つ
    3. 3.3.経理側が管理しやすくなる
  4. 4.出張旅費規程導入の際の注意点
  5. 5.まとめ


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出張旅費規程とは?

出張旅費規程とは、その名の通り出張に関わる費用である移動の交通費や宿泊費、接待交際費、旅費日当(出張手当)といった諸経費についての取り扱いルールが定められている規程です。各会社がそれぞれに必要に応じて作成しています。

例えば、出張の宿泊費は上限はいくらまで、旅費日当はいくらまで、など、役員や社員といった役職ごとに定められています。

出張旅費規程に定められた経費の取り扱いルールに則っていれば、出張経費として認められます。


【参考】

▸ 出張旅費規程 作り方ポイント4選

▸ 出張費の相場はどれくらい?出張費の節約ポイント3つ


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出張旅費規程制定の目的

会社が出張旅費規程を作成する目的としては、出張で発生する旅費や経費の管理を行うためということや、規程に基づいて経理処理をしていることで信頼度を高めるためなどが前提としてあります。

さらに、旅費日当、つまり出張手当についてのルールが出張旅費規程で定められていれば、出張手当については課税されないことから節税になり、出張旅費規程の制定の目的の一つとなっていることもあります。

出張手当は、宿泊費や交通費など出張でかかる費用とは別途、出張者に支払われる手当です。これは出張旅費規程に基づいて役員や社員に支給することができます。この出張手当は出張旅費規程に定められていれば、会社としては経費として扱うことが可能になります。また所得税や住民税などが課税されないため、給与とはならず、会社として法人税を発生させずに済むことから節税効果が得られます。


出張旅費規程のメリット

出張旅費規程は、先に述べた節税効果の他にも次のようなメリットがあります。


出張者が出張手配をしやすい

出張旅費規程には交通費や宿泊費、食事代などさまざまな項目があります。出張者はその項目ごとのルールに基づいて出張手配をすればよいので、出張計画を立てやすくなります。例えば新幹線については特急や寝台列車、指定席などどれを利用すべきか迷うところがありますが、出張旅費規程で指定席の使用は所属長の承認が必要という規程が設けられているのであれば、必要性に応じて利用するものという認識が生まれ、適切な手段を取ることができます。

また出張先によっては、新幹線だけでなく、航空機の利用もできる地域もあるはずです。航空機の利用が出張交通費として認められるには、距離が500キロメートル以上必要などの規程が出張旅費規程に設けられていれば、出張者は交通手段の選択がしやすくなるでしょう。

出張旅費規程は出張者にとって目安になる重要な取り決めといえます。


旅費日当(出張手当)を支給することで役員や社員のモチベーション管理に役立つ

出張旅費規程では旅費日当について節税効果があるとお伝えしましたが、積極的に旅費日当を役員や社員に支給できるということは、彼らにとって非課税所得が支給されるということですから、単純にメリットになります。こうした手当を出すことで、役員や社員らのモチベーション管理に役立つとも考えられます。


経理側が管理しやすくなる

もし出張旅費規程がない場合は、経理業務が非常に煩雑になります。例えば、出張者が適切な交通ルートを選ぶべきところ、航空機の必要のない行程で航空機を利用するケースも出てくる可能性があります。しかしこれは適切なルートではないため、当然、会社としては認められませんし、経理担当者としてはなぜ所属長の承認を得なかったのかなどの疑問も湧いてくるでしょう。もし出張旅費規程で航空機の利用は500キロメートル以上であり、所属長の承認が必要といった規程があったならば、出張者はそれに基づき判断もできたはずで、経理側も非常に管理が楽になるでしょう。また出張者から提出された申請を差し戻しをする場合に、出張旅費規程に反していると一言で済みます。

確かに細かい規程が多いと、それに基づき処理しなければならない大変さもありますが、そうしたルールがあるからこそ統制がとれているということも意識したいものです。


出張旅費規程導入の際の注意点

出張旅費規程を導入する際は、以下の点に注意が必要です。


出張旅費の対象者の設定

出張旅費規程は役員も含め、全社員を対象にしなければなりません。また出張旅費規程が導入されていないのに日当を支給した場合、給与扱いとなり課税対象となるので注意しなければなりません。


出張旅費の支給金額の設定

出張旅費の支給金額の設定は、会社ごとに決めることができますが、一般的には交通費、宿泊費、日当等の内容ごとに、同業種、同規模の他の企業が支給している金額と大きく乖離していない金額になります。


出張報告書の作成

出張旅費の日当は非課税扱いとなるため、出張旅費が発生する場合には従業員は出張報告書を作成する必要があります。出張日当の支払いには領収書などは関係せず、出張報告書に、出張先での業務内容を記載することで、出張日当の支給の根拠となります。そのため出張申請書は税務所への提出書類となります。また出張報告書以外にも、出張にかかった経費の領収書、出張経費精算書も税務調査に備え適切に保管をしておきましょう。


出張旅費規程の承認

出張旅費規程を作成した後は、株主総会や取締役会等などでの承認を受け、労働基準監督署へ提出する必要があります。これらのプロセスを経ることにより会社としての正式な規程として運用していくことができます。


まとめ

出張旅費規程のメリットについてお伝えしてきました。ルールを設けることで経理業務の効率化につながります。ただし、本当に効率化するには、ルールをしっかり守るための体制が整っていることが条件になります。

体制の一例として、出張手配や経費精算などの手続きをシステム化し、出張旅費規程に基づいて適切な出張日当を割り当てて金額を自動計算したり、割り当てた出張日当から自動仕訳をして会計仕訳データを作り、さらに会計システムへ連携させるといった仕組みを作っておくこともできます。出張旅費規程とシステムをうまく利用して、経理業務を効率化することを考えたいものです。


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編集部
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経費精算システム「J'sNAVI NEO」編集部 経費精算や出張管理業務の効率化を追求してきた20年の実績を活かし、経理や人事のバックオフィス業務をはじめとするビジネスに役立つ情報を更新しています。

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