
話したそばから消えてしまう話し合いの雰囲気を可視化!?JTBの新規事業『Baoble(バオブル)』の魅力をご紹介
Baoble(バオブル)は、音声解析技術を用いて話し合いの雰囲気やコミュニケーション力を可視化する法人向けのトレーニングツールです。
今まで「何となく」感じていた話し合いの雰囲気や、主観に依存したコミュニケーション力の指標を、マネジメント層、スタッフ双方が客観的に把握できるようにすることで、人的資本経営の促進や心理的安全性の向上に貢献します。
この記事では、Baobleのサービス概要や主な特徴、導入によって得られるメリットについてご紹介します。
目次[非表示]
- 1.Baobleとは
- 1.1.製品名の由来・込められた想い
- 2.Baobleの主な特徴
- 3.名誉教授による監修
- 4.Baobleを導入するメリット
- 4.1.コミュニケーションの質が向上する
- 4.2.業務の効率が高まる
- 4.3.人的資本経営が推進される
- 5.まとめ
Baobleとは
Baoble(バオブル)は、JTBグループが提供するBtoB向けの新たな交流創造サービスです。
話したそばから消えてしまう対面の話し合いの雰囲気やコミュニケーション力を可視化、分析することで人材育成や組織活性化を支援することを目的としています。
このサービスは、社員からBtoB領域の事業アイデアを募るJTBグループの新規事業公募制度「未来創造部会」を通じて誕生しました。JTBは、従来の旅行業にとどまらず、「交流創造事業」を中核とした企業活動を推進しています。そのなかで、次世代の事業創造を担うアイデアとして選抜されたBaobleは、新規事業として正式に採択され、グループ全体での展開が進められています。
コロナ禍を経て、何でもオンラインでできる時代になりました。一方で、対面でのコミュニケーションを重要視している法人が多いことが当社の実態調査から明らかになりました。また、オンライン会議のようにその場の状況を録画できずブラックボックス化してしまうこと、そして話し合いの内容や発言者のコミュニケーション能力を客観的に評価する指標がないことに起因する「対面コミュニケーションの課題」も浮き彫りになっています。
そこで、声の情報を手掛かりに、対面におけるコミュニケーションを定量的に可視化するツールとして「Baoble」が開発されました。
製品名の由来・込められた想い
Baobleは「星の王子さま」(著者:アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ)に登場するフレーズ「かんじんなことは目に見えないんだよ」をコンセプトにしています。
議事録には残らない非言語情報や雰囲気、人間関係を「目に見えないもの」として捉え、今後の技術や工夫によって少しずつ「見える化」していけるのではないか、という期待が込められています。
名称は、物語に登場する「バオバブの木」と、可能性を表す接尾語「-able」を組み合わせた造語です。ロゴには、この言葉を語ったキツネのモチーフが使われています。
Baobleの主な特徴
文字起こしや議事録作成ツールといったものは世の中にたくさんありますが、Baobleは「その先」の話し合いの雰囲気やコミュ力の定量評価ができるのは、世の中にありそうでない新しい商品です。
ここでは、Baobleの主な機能、利用シーン、品質保証についてご紹介します。
主な機能
Baobleは、対面における話し合いに特化した、コミュニケーション可視化ツールです。商談や打合せ、販売員のロールプレイにおける会話のやりとりの多さや双方向で話した割合、盛り上がりなどをグラフ化し、次回に活かせるアドバイスを表示します。
さらに、話し合い中、話し合い直後、月末・期末と3種類のレポートが出力され、3つのタイミングで多角的な「気づき」を促します。
利用シーン
Baobleは、対面における営業・接客、採用や評価、社内会議、グループワーク研修など、さまざまなビジネスシーンで活用することが可能です。
▼接客/グループワークの様子
営業・接客のシーン
営業の現場では、トップセールスの接客データを蓄積・分析することで、勝ちパターンを可視化できます。これにより、属人的だった営業ノウハウを組織全体で共有し、営業力の底上げや人材育成に役立てることが可能です。
採用・評価のシーン
教育分野では、すでに専門学校での活用が進んでおり、授業内のグループワークで利用し、生徒の内面に寄与するデータを取得することで、退学の予兆を早期に察知したり、職員向けのロールプレイ研修でカウンセリング力を強化する取り組みが行われています。
人員配置・育成のシーン
不動産業界においては、高額商材や賃貸など、営業スタイルの違いに応じた最適な人員配置が実現できます。接客時の会話データを分析することで、各営業担当者の特性を把握し、戦略的な配置や育成にもつなげられます。
社内会議のシーン
自動車メーカーなど製造業の部門横断型プロジェクトや、意見交換が多いマーケティング部門でも、Baobleを導入することで対話が活性化しやすい環境が整い、チーム間の連携強化にも効果を発揮しています。
研修のシーン
ロールプレイ大会やファシリテーター研修など教育に力を入れていても、それが現場で実践できているかどうか分かりません。研修でも、日常でもBaobleを利用することでスキルが身に付いて実践できているかどうかを定点観測することができます。
名誉教授による監修
Baobleは、非言語コミュニケーション研究の第一人者である大坊郁夫名誉教授(大阪大学、東京未来大学、北星学園大学)および、同研究室出身の岡山県の大学教授の監修のもとで開発したサービスです。
音環境分析を専門とするハイラブル社の音声解析技術と学術的知見を組み合わせることで、発言のバランスや双方向性、会話の流れといった非言語情報を高精度に可視化する仕組みを構築しました。これにより、現場での実用性とデータの信頼性を両立しています。
Baobleを導入するメリット
「無意識」が可視化されることで「意識」につながり、以下のようなコミュニケーションにおける新たな視点や価値の発見をサポートします。
コミュニケーションの質が向上する
「良質なコミュニケーションとは?」という議論を大学教授と何十時間も繰り返して、Baobleの定義設計を行なってきました。
Baobleは、話し合いの目的によってその定義が変わり、採点を行ないます。
例えば、ディスカッションや意見交換が目的であれば、「参加者全員が参加できているか?」という観点で評価します。良質な意見交換や納得性のある合意形成がされているか把握でき、心理的安全性の向上に貢献します。
業務の効率が高まる
社内会議やグループワークのシーンで、発言するメンバーがいつも同じであったり、偏ったメンバーしか発言していないことはありませんか?また、話し合いの活性化はファシリテーター頼りになってしまっているケースもあります。
Baobleを利用することで、普段発言しない人が意識的に発言するようになったり、一方的に話しすぎている人が双方向の対話を心がけたり、満遍なく色んな人の意見を聞き出すようになるなど、生産性が向上します。
人的資本経営が推進される
話し上手な人、聞き上手な人、話の回し上手な人など、コミュニケーション力といっても一概には言えません。口数が少ない人でも、周囲の発言を促す口火を切る係として貢献していることもあります。そんな各自のコミュニケーションのタイプを傾向としてデータ化し、個々の特性を活かした人材配置や育成方針の精度を高めることが可能です。
また、会議や商談のプロセスにおける心理的安全性やメンバー間のエンゲージメントも科学的に把握でき、人的資本経営の推進に直結する制度設計や施策の改善に役立ちます。
まとめ
この記事では、Baobleの概要や特徴、導入によるメリットについて以下の内容を解説しました。
- Baobleは、対面のコミュニケーションに特化した、BtoB向けサービス
- 非言語コミュニケーションを専門とする名誉教授が監修
- 音声解析技術を使って、話し合いの雰囲気や個人のコミュニケーション力を分析
- 話し合いのプロセスを評価する、ありそうでなかった新しい製品
- コミュニケーションの質向上や業務効率化、人的資本経営の推進といった導入メリットが期待できる
Baobleは、単なる交流促進ツールにとどまらず、客観的なデータに基づいて企業のコミュニケーションを科学的に分析し、組織の活性化や経営課題の解決に寄与するサービスです。多様化するビジネス環境に対応した新しい価値共創の基盤として、今後の企業活動において重要な役割を果たすことが期待されています。
交流やコミュニケーションの質を高めたいとお考えの企業さまは、ぜひBaobleの導入を検討してみてください。
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