マツダ株式会社は、経費精算システムリプレイス後、利便性の高いオンライン予約が可能となり、チケット管理が不要になったことで月次処理時間が大幅に削減し、管理部門の業務効率に貢献。最大の課題であった電子帳簿保存法への対応も実現した。
自動車メーカーであるマツダ株式会社。2万3千人を超える従業員を抱える同社では、出張規程に沿った日当計算や、精算ルールの制御が可能な経費精算システムを独自に開発し運用していました。また、マツダトラベルセンター(JTBCWT様)に業務委託を行い、自社内で、出張にかかるチケット予約手配や経費精算の運用を行っていましたが、2024年10月、ビズバンスJTB経費精算(旧J'sNAVI NEO)を導入し出張申請から出張予約、精算までのプロセスを刷新しました。
このシステムリプレイスの背景に何があったのか、人事本部 人事・組織支援部 人事支援グループアシスタントマネージャー 尾関さんに、導入の理由や背景についてお話を伺いました。
※所属・役職は取材当時のものです。
━━ 自社のルールを組み込んだ効果的なシステム設計と運用をされていたと伺いましたが、ビズバンスJTB経費精算(旧J’sNAVI NEO)導入前はどのような課題を抱えていたのでしょうか。
導入前、経費精算や出張予約において複数の課題に直面していました。最大の課題は、電子帳簿保存法への対応でした。自社で開発したシステムには、膨大な費用が掛かり、且つ、出張者には領収書を別のシステムに保存させており、大きな負担をかけていました。また、当該システムの運用は担当者によるデータ入力処理が前提となっており、負担軽減が求められていました。さらに、働き方の多様化、出張形態の変化に伴い、従来の紙ベースでのチケット発券では対応が難しくなってきていました。これらの課題を解決するために、ビズバンスJTB経費精算(旧J'sNAVI NEO)システムの導入により、オンライン手配サービスを活用した電子帳簿保存法への対応、部門/出張者へ判断基準の提供、精算処理の自動化の実現が急務となっていました。
━━ 他の製品との比較はされましたか。また、ビズバンスJTB経費精算(旧J’sNAVI NEO)導入の決め手を聞かせてください。
ビズバンスJTB経費精算(旧J'sNAVI NEO)の導入を決定する前に、他の経費精算システムとの比較検討を行いました。最終的にビズバンスJTB経費精算を選択した主な理由は、システム設定の柔軟性、コストパフォーマンス、周辺システムとの連携性の3点です。
まず、システム設定の柔軟性については、特に、事前申請の徹底、マツダ特有の要件に対応できる柔軟性が決め手となりました。次に、コストパフォーマンスの面では、他製品と比較して導入・運用コストが比較的手頃だったことも大きな要因でした。さらに、既存の後続システムとの連携を図る追加開発やシステム定着化ツールを活用し出張者の能動的アクションをサポートするナビゲーション機能の実装など、周辺システムとの連携性が高かった点も評価されました。
自社の運用に柔軟に合わせられるシステムを要望していた中で、JTBという長年の業務委託先からの提案であることに加え、寄り添ってくれる営業担当者との信頼関係も選定の一因となりました。これらの要素を総合的に評価し、ビズバンスJTB経費精算(旧J'sNAVI NEO)が最適な選択肢であると判断しました。
━━ ビズバンスJTB経費精算(旧J’sNAVI NEO)導入後の変化を教えてください。
導入後、経費精算業務に大きな変化がありました。最も顕著だったのは、出張担当者の月次処理工数が70%減少したことです。従来のシステムでは、管理部門が入力処理を行ったチケットデータを会社立替分、そして出張者が入力したデータを個人立替分として、双方を確認したうえで会計システムへ連携する必要がありましたが、導入後はビズバンスJTB経費精算(旧J'sNAVI NEO)から出張の実績データを自動連携できるようになったので、その後の会計処理の自動化まで実現できました。
また、出張者も大きなメリットがあり、オンライン予約の内容と経費データの自動取り込みが一気通貫できることで、出張中にかかった経費の証憑管理の煩雑さから解放され、出張申請・精算作業の負担が大幅に軽減されました。特に、ルール設定機能による証憑未取り込み等の忘れや漏れのアラート表示や、バスの停留所名なども反映される乗換案内Bizの旅程取り込み機能は、便利との声も上がっています。そして、最大の課題であった電子帳簿保存法への対応も実現し、各部門で紙の証憑を保管する必要がなくなりました。10年間の保存義務により毎年行ってきた膨大な量の紙の証憑廃棄作業からも解放され、将来的に証憑保管のための倉庫代も削減できる見込みとなりました。
さらに、チケット予約システムで一元管理されている出張データを多角的に活用しています。予算編成時の前年度出張費実績の参照、国への二酸化炭素排出量報告、宿泊費用の推移など、経営判断や環境対策、経費管理の基準設定に役立てています。このデータ活用により、より戦略的な意思決定が可能になっています。
━━ ビズバンスJTB経費精算(旧J'sNAVI NEO)の今後の活用イメージや取り組みたいと考えていることを教えてください。
ビズバンスJTB経費精算(旧J'sNAVI NEO)の今後の活用に向けて、さらなる業務効率化と利便性向上を目指しています。目下の目標は、管理部門のサポートなく社員自身が経費精算を完結できる環境を整えることです。システム導入による業務効率化で生まれたリソースを活用し、この目標達成に向けた方法の検討に注力していきたいと考えています。また、現在システムを利用できていない工場勤務の社員への対応も重要な課題です。社内規程の制約はありますが、将来的にはスマートフォンアプリなどを活用し、全社員がシームレスにシステムを利用できる環境の実現を目指しています。これらの取り組みにより、経費精算プロセスの完全な最適化と、全社的な業務効率の向上を図っていきます。
━━ 最後に、これからビズバンスJTB経費精算(旧J'sNAVI NEO)の導入を検討している方々へメッセージをお願いします。
クラウド化の波は避けられないと思いますので、早期導入をお勧めいたします。オンラインでのチケット予約機能や証憑管理の電子化による業務負担の軽減は、想像以上の効果をもたらしました。電子帳簿保存法への対応など、法令遵守の面でも大きなメリットがあります。また、システムの柔軟性も魅力的です。導入にあたっては、現行の業務フローの整理・分析には大変苦労しましたが、業務整理もできたと思います。ビズバンスJTB経費精算(旧J’sNAVI NEO)でできる事、できない事ありますが、できないことはやめることも検討しつつ、システムの柔軟性を最大限に活用することをお勧めします。当社の場合、既存の運用のコアな部分を維持しながら新システムに移行できたことが、スムーズな導入の鍵となりました。
新しいシステムの導入について、はじめは抵抗を感じる出張者も多いですが、オンラインチケット予約や証憑取り込みに慣れてくれば、きっと導入して良かったと思ってもらえるはずです。当社もまだその波を乗り越えている最中ですが、この経験を皆様の検討材料としていただければ幸いです。
最後に、導入の要望や相談など一緒に考え寄り添ってくれたJTBビジネストラベルソリューションズの営業担当者のおかげで、円滑な導入につながったと思います。ビズバンスJTB経費精算の導入は、単なるシステム更新ではなく、業務プロセス全体の改革につながると考えています。この機会を前向きに捉え、より効率的で戦略的な経費管理の実現ができることを願っております。
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